欧州薬局紀行

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フランスには、23,308軒(増加はわずか)の薬局があり、平均して住民2,575人あたりに1軒という計算になります。
  また、薬局に勤務する薬剤師は19,436人で、更に有資格の助手33,000人と共に仕事をしています。フランスの薬局には合計でほぼ170,000人が雇用されていると言われ、これは1薬局あたり平均5人になります。

 医薬品の総売上は250億7000万ユーロ(税込)で、医薬品販売額の年間増加率は近年急速に伸び、年間約7.61%の伸びとなっています。

 フランスの薬剤師業務は、2つの大きい制約に対応して少しずつ進展しています。制約となっているのは、医薬品の適正使用に対する要求が厳しくなった事と、医療費の合理化・管理に関する政治的な圧力の2つです。

 最近、個人診療記録のシステムが設置されましたが、将来、保険システムに加入している全員に、各個人の診療記録と共に、医療費償還に必要な管理データが組み込まれたICカードを配布する取り組みの拡大が行われています。
 薬局には既に、お客の治療のフォローアップのデータを蓄積して、適した助言を提示するプログラムが提供されています。
 情報交換と、各医療従事者が患者の全体像を良く見えるようになることを通じて、薬学ケアは他の医療従事者との接点を良くするでしょう。
 フランス公衆衛生規則5015-48条により、求められる処方薬解析の情報が広く提供される事により、薬剤師は医療チームのうちの一人として、より広い視点を持つようになり、また、その活動はより包括的なケアに適応するものとなります。

 慢性疾患患者の長期間に渡る薬学的フォローアップが与える付加価値を判断するため、薬局を基盤としたケアの試験が現在進行中です。

 「薬学ケア」の考え方は、フランスでは比較的新しく、コスト削減と、最適な治療を取るための方式の確立が必要です。

 

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